ここのすラボ2.1

こどもの こころを のびのび すくすく 育てることをめざして試行錯誤中の児童精神科医なおちゅんのブログです。

思春期女子の心身の不調や月経の悩みを解消する方法とは?

小学校低学年では男の子の患者さんが多いのに、思春期年齢になると女の子の患者さんが増えてくるのはたぶん当院だけの傾向ではないと思います。

女子ならではの友達関係の難しさが出てくるのに加えて、身体の変化の影響が少なくないと感じています。
それはたとえば、月経が始まって経血によって身体が定期的に鉄を失うことで鉄不足が引き起こされること。
そしてタンパク質不足。
これには、男子よりもダイエットや痩せることに関心を持ち始めて、食が細くなったりお肉料理を避けたりすることも関係しているかもしれません。

思い返せば私自身も、小学校の朝礼のときに視界が黄緑色になったことが2-3回ありました。
倒れはしなかったのですが、とにかく何が起きたかわからず怖くて先生にも言えないまま頭がくらくらした状態で教室まで歩いて戻った記憶があります。

今さら当時の私に「鉄とタンパク質が足りてないよ!!」って教えてあげることはできませんが、同じような体調の悪さや元気のなさを感じている思春期の女の子には、ぜひ鉄とタンパク質の両方をしっかり摂ってほしいと思うのです。
不調を起こずに補充するコツがあります。
鉄とタンパク質の補充についてはこちらの動画でお話ししてみました。

そして、思春期の女の子たちが診察室でたくさん聞かせてくれるのが、月経に関連した症状。
生理中が不調、生理前のPMS症状がつらい、あるいはどちらもしんどいというお子さんもいらっしゃいます。

そんな女の子の体調を立て直すにもたんぱく質と鉄は必須。
それから、いくつかの食材を摂取するのを避けるだけで、驚くほど生理痛やPMSが楽になるのです!
産婦人科へ受診する前に、ぜひ最低2カ月試してみていただきたいと思ってご紹介しています。

ただ、これらの食材を摂らないようにするのはそう簡単なことではないはず。
どうしてやめると生理痛やPMSがおさまるのか、そのメカニズムも少しずつ今後の動画で話していこうと思います。

早く知りたい!という方は、こちらのKindle書籍をどうぞ!
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お薬以前にできることを、お薬の作用機序を通して考えてみる。

児童精神科の敷居を少しでも低く感じてもらえたら、と思って始めたYouTube
当初の目的がそこにあったので、いきなりあまりマニアックなことも話しづらいな…と控えていましたが、やっぱり本当に喋りたいのはこれまでこのblogに書いてきたような、栄養や運動に関すること。

なので、これから少しずつそういう話もしていこうと思います。

今日は、手始めに精神科のお薬についてPowerPointを使って喋ってみました。
お薬を飲む前にできることあるんじゃない?
お薬を飲むよりもっと安全な方法もあるんじゃない? って。

精神科の病院では、わりと気軽にお薬が処方されると思います。
私自身も子どもの精神科の道へ専門性を絞り込む前は、大人の患者さんにもたくさんお会いして、あたりまえのように処方してきた医師のひとりです。

短い診療時間の中で「このお薬は脳の中でこういう働きをするんですよ」なんてきちんと説明したことなんてほとんどなかったなぁ…と思いながら、できるだけシンプルな動画にしてみました。
以前このblogでも触れたことのある内容ですが、やっぱり動画の説明のほうが伝わりやすい気がします。
そして実際話してみたら、やっぱりお薬以前にできることがある、としか思えなくなりました。

みなさんはどう思われるでしょうか。
感想をいただけたら嬉しいです。

【初公開】私の診察室をお見せします♪

最近、blog投稿が滞っているのは、新しい試みを始めたから。
YouTubeチャンネルを開設して、今日でちょうど10日になりました。

始めたばかりだし、まだ誰も見てない(笑)と開き直って見切り発車で試行錯誤中。
これまでは児童精神科受診ガイド的な内容で投稿してきましたが、今日の動画はちょっと特別。

私の診察室を公開しています♪


もしも私自身が子どもを連れて初めて児童精神科を受診するとしたら、どんな場所へ連れて行くことになるのか、どんな先生が待っていて、どんな方針で診療が進むのか、ちょっとでも知っておけたら安心できると思ったのです。

これまではクリニックのホームページが事前の自己紹介みたいな役割をしていたのですが、YouTubeを通してもっと積極的にお伝えできたらいいなと思っています。

3分程度の短い動画をちょくちょく(目標は毎日!)投稿しているので、よかったら覗いてみてくださいね。
だんだん運動面や栄養面の内容も充実させていく予定です。

たった5回の無念! 「ヤキトリ」ロスな話。

テレビドラマはあまり観なくなってしまった中、学校が舞台のものにはついつい目が行ってしまいます。

大ヒットドラマ、日曜劇場『ドラゴン桜』と時を同じくしてそっと放送されていたドラマにググっとのめり込んで観ていたのは、NHKドラマ『ひきこもり先生』。

佐藤二朗さん演じる元ひきこもりの焼き鳥屋店主がひょんなことから中学校の適応指導教室の先生になる、というストーリー。

もちろんフィクションなので、さすがにそんな露骨なことはないんじゃない?と言いたくなるような場面もなくはないのだけど、日頃学校に通いづらい子どもたちにお話をいろいろ聞かせてもらっている身としては、なかなか生々しい現実感も滲み出ているように感じられました。

学内で心を開いて話ができる先生があんまりいない。
適応指導教室に思い切って行ってみたら気まずい相手と顔を合わせてしまって、お互いに安心して通えなくなる。
校長先生の方針に先生方も子どもたちも右往左往させられる。

そんなふうに普段診察室で聞く話とイメージが重なる残念なシーンもたくさんありました。

でも、「適応指導教室の先生は信頼できる。ボクのことをわかってくれてる。だからあの部屋なら登校できる」と話してくれる子どもたちがいるのも事実。
彼らの学校にはもしかしたらヤキトリみたいな先生がいてくれるのかな、と思ったら、すごく頼もしくありがたく思えます。
鈴木保奈美さん演じる磯崎SSWが学校という組織の中で教員とはまた違うニュートラルなスタンスでアクションを起こすのも見ていてとても心地よかったです。
まさに「子どもたちのための学校」を目指す大人の姿。

私には子どもたちの話からしか学校の内部の様子は窺えないので、学校の先生方の目でこのドラマを鑑賞するとまた違って見えるのかもしれません。

全5話で終わってしまったのが本当に悲しい。
その後の展開が気になる登場人物が何人もいるので、もっともっと続けてほしいなぁ…と密かに願っています。

今のところ再放送の予定はなさそうですが、見逃した方は機会があったらぜひ観ていただきたいです!

私の身体は本当にバカだから。

この頃栄養の話題に偏りがちな当ブログですが、もちろん運動も心身の発達にとても重要!と思っています。
栄養の問題は自分の身体でスッと理解できるのですが、運動の問題はなかなかそうはいきません。

だって、私の身体は本当にバカだから。

自分の身体に愛情はありますし、与えられた境遇の中で自分なりの方法を見つけてよくがんばってくれてるじゃん、という感謝もありますが、なにしろ「定型発達の身体・健康的な身体」の状態をすんなりとそれこそ身体で理解することがどうしても難しいのです。
その事情は以前こちらで書いたとおり。

つい昨日のこと、Twitterでこちらの動画を見掛けました。

足指のコントロールには全然自信がないので、早速試してみたのがこちら。
やりたい動作は「母趾だけを上げる→残り4本の趾を上げる→母趾だけ下げる→残り4本の趾を下げる」。

なんと右足の趾たちの鈍くさいこと!
それでも、数年前の自分の身体感覚の疎さを思えば、ずいぶんマシにはなったと感じるのですが。
もっともっと育ててあげたくなったので、ここはひとつ菊池和子先生のこちらの本を再読することにしました。

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生まれつき鈍くさくても、トレーニングやエクササイズで改善することだけは実感を持って理解できてることには本当に救われる♪

数カ月たったら、また動画を録って再評価したいと思います。

朝なかなか血圧が上がらないときに飲むといいものって、何?

朝すっきり起きられなくて、小児科や内科で血圧の検査をして「起立性調節障害」と診断されているお子さんたち。
「食欲もそんなにないと思うから、せめてスープとかお味噌汁を飲んで水分と塩分を摂るように」と助言されていることが多いようです。

でも、スープやお味噌汁よりもっとオススメしたいものがあります。

それはもちろん、タンパク質。
今は特にこんな季節だし、汗で水分や塩分を補って脱水を防ぐことはもちろん大事。
でも、血圧を維持するには血管の中のタンパク質(もうちょっと正確に言うと、血漿中のアルブミン)を増やして血管内に水分をしっかりつかまえる必要があるので、やっぱりタンパク質が大事!

起き抜けの朝食にスープやお味噌汁などの汁物を啜るのが精いっぱいなら、せめてかき玉スープにするとか、お味噌汁に温泉卵を落とす、豚汁にするなど、「水分+ナトリウム+タンパク質」にしてほしいと熱く語ってきたつもりです。

が。

最近、「タンパク質が摂れるスープっていうのを買ってみました」と教えてくださったお母さんが。
むむ、何それ?

近所のスーパーでそれらしき商品を見つけたので、早速買ってみました。
クノールの「たんぱく質がしっかり摂れるスープ」。


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以前、ビーレジェンドのコーンポタージュ味のプロテインを飲んでみたことはありましたが(今は買えないみたいです…)、まさかクノールからプロテイン入りのポタージュが出るなんて! プロテインブームの動きはすごいですね。

1箱に(2杯分)、たしか238円で購入したと思います。
通常版のコーンポタージュより若干お高め。

飲んでみると、何の違和感もなく普通にコーンポタージュとして美味しくいただけました。
ちなみに、コーンの粒は入っていません。
これ1杯でタンパク質が8g摂れるのはいいですね。

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我が家にも常備することに決定!
Amazonで15杯分まとめ買いするとちょっぴりお得なようです♪

PMS対策にも♪ 新たなグルテンフリーパスタを食べてみた

小麦タンパク(グルテン)をできるだけ避けるために、グルテンフリーのパスタを試してみました。

程度の差はあれ、小麦グルテンの影響を受ける人は10人に7人といわれます。
特に女性では、グルテンの摂りすぎで腸内環境が悪くなったり甲状腺機能が悪くなったりして、そのためにPMSが起きたり経血量が増えたり、場合によっては排卵が止まったりするので、小麦の摂取には気をつけたいところ。

そういえば『GO WILD』にも、小麦は絶対食べないと決めている女性のエピソードがありましたね(第3章)。

先日試したのはえんどう豆素材のパスタでしたが、今回はお米。

発芽玄米粉使用(白米粉よりは多く含まれているようです)なのが嬉しい。


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えんどう豆パスタ「ZENB」が茹で時間6分だったのに対して、こちらは4-5分とやや短め。
アルデンテを狙って4分で1本かじってみたら……噛めば噛むほど、お米の味(笑)。
でも玄米っぽさなど特別な癖はありません。
ピエトロの「絶望スパゲティ」を和えて、美味しくいただきました♪


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ZENB同様、1食分がおよそ200円。
小麦パスタと比べるとやや割高ですが、そう頻繁にパスタを食べるわけでもないので許容範囲かなと感じます。
どうしてもパスタが食べたくなったときや買い物に出ずに1食済ませたいとき(これから豪雨シーズンですしね)に重宝しそうです。

PMSや生理痛対策には、じつは小麦のほかにも控えたほうがいい食品がいろいろあるのです。
それだけで症状が和らぐという報告を診察室でも多数お聞きしています。
月経関連症状が気になる女性には、まずは「食べないほうがいい食品」を減らしてみてくださいね。

小麦を避ける以外の、手軽に試せるPMS・生理痛対策をこちらの書籍に詳しく書きました。
Kindle Unlimited会員なら無料でお読みいただけます。