ここのすラボ2.1

こどもの こころを のびのび すくすく 育てることをめざして試行錯誤中の児童精神科医なおちゅんのブログです。

落ち着きのない子でも,有酸素運動で脳の働きがよくなるの?

以前,息子が始業1時間前に登校して走ったり遊んだりしていると書いたのですが,そんな彼に危機が訪れました。

学校の方針が変わり,開門時間がこれまでより20分も遅くなってしまったのです。

学校としては始業よりもずっと早い時間からこどもたちの安全を見守り続けるのは大変でしょうし,児童や保護者としては決まったものは受け容れるより仕方ないのですが,息子の始業後の学校生活に支障がなければいいけど…とちょっと心配になって。

改めて身体運動とこどもの認知機能,特に息子のようなちょっと落ち着きのないこどもたちへの効果について詳しく知りたくなって,論文を読んでみました。

すぐに見つかったのが,2013年に出た論文

8-12歳のADHD児と定型発達児に,20分間のトレッドミル(ベルトコンベアー上を歩く)負荷を掛けた後と20分間座って読書した後にそれぞれ課題をさせて比較したところ,ADHDであってもなくても,読書後と比べて運動負荷後のほうがコンピュータ課題も文章読解も算数もいい結果が出ていた,という報告です。

これは,いろんな意味で私を勇気づけてくれます(笑)。

だって,診断基準を満たすほど落ち着きのないこどもであっても運動をすることで読み書きや注意力のコントロールを必要とする課題がよくできるようになって,そしてたった20分の運動でも変化がみられたのですから…。

もう少しいろいろな文献にあたってみようと思います。