学校生活を送るうえでIQよりも大事なもの,もっと知りたい!
ワーキングメモリについて相変わらず関心を持っているのですが,
ふとしたきっかけがあって実行機能というものに関する論文を読んでみる機会がありました。
脳科学研究ではとってもよく登場する用語「実行機能」。
一言で説明するのは難しいのですが,ある論文では「はじめに衝動的にやろうとしたことが軽率かもしれないとき,集中して考えなければならない場面で必要となる認知コントロール機能」と書かれています。
…全然「一言」になっていないうえにやっぱり難しい感じがしますが,説明はさらに続きます。
実行機能にはコアとなる要素があって,認知的柔軟性・ワーキングメモリ・抑制(自己コントロール)の3つがそれにあたります。
この3つを土台として,問題解決・推論・プランニングの3つがより複雑な実行機能として存在するそうです。
つまり実行機能は,6つの要素が二層構造になって構成されていると考えられているんですね。
そして,じつは実行機能はIQ(知能指数)よりも学校生活に参加する上で重要な力なのだそう…。
それなら,こどもたちが学校で勉強したり友達と活動したりするために実行機能に含まれる6つの要素をそれぞれ育てて伸ばしてあげたい!
ということで,読み進めてみることにしたのが「4-12歳のこどもの実行機能の発達を助けることが明らかとなった介入について」という英語論文。
どんなやりかたで実行機能を伸ばすことができるのか,ここでご紹介したいなと思っています。