ここのすラボ2.1

こどもの こころを のびのび すくすく 育てることをめざして試行錯誤中の児童精神科医なおちゅんのブログです。

「先取り学習」への苦手意識のルーツ。

完全に個人的な好みの話になりますが,私は「先取り学習」というものがあんまり好きではありません。

私の親がそういう考えの持ち主だったので,その影響も大きいと思います。

私が就学前に住んでいた団地の近所には,たまたま2歳年上の女の子がたくさんいて,彼女たちが学校で算数の足し算を習ってきては私に教えてくれたりしたのですが,

(まさに「習ったことは,それをひとに教えることによって真の意味で身につく」を実践しているわけですね…)

家に帰ってから私が「ねぇねぇ,1たす2は3なんだって!」と伝えても,母はそれを喜ぶような人ではありませんでした。

「あんたはまだそんなこと知らなくていいの,学校に行ってから習えばいいんだから。そういうことを先に知っちゃうと,学校に行ってから面白くないでしょ?」

と,そんな教育方針のなかで育ちました。

実際に小4くらいになったとき,同級生が学校で

「こんなのカンタン! 俺,塾でやったもん」 「ボク,公文で小5のところは全部終わってるし」 (こういうことを言うのはたいてい男子ですね,そういえば)

とか言うのを聞いて「先に勉強したからエライってわけじゃないのに,浅はかだな…」とすごく冷めた観察していたのを覚えています(←それはそれでイヤな子)。

そんなわけで,息子にも「幼児期英才教育」とか「先取り学習」をさせようとはまったく思わずに育ててきました…そもそも向いているとも思えなかったし(笑)。

そう,今までは。