繰り下がりをメモしない理由を知りたい!
公文を始めて,まず息子がつまずいたポイントは引き算の繰り下がりでした。
繰り下がりに苦しみながら問題を解く姿を見ていて,あれっ? と思うことがありました。
「斜めに線を引いて数字を書き換える」という作業をしないのです。
たとえば「365-178」を筆算で解くとき,「15-8は7,1繰り下がって…」と言いながら6を斜線で消して上に小さく5を書く,あの作業。
じつは私自身はこの書き換えを今でもせずにいられないのです…小学校でそう教わったときから。
数字にとても弱い自信があるので(笑)。
息子に「そんなに繰り下がりに悩むなら数字が変わったことを書いておけば楽じゃない?」と声を掛けたら,「公文の先生にはそうやれって言われないし」という返事がかえってきました。
…えっ,そうなの?
公文の考え方がそうなのであれば,書かせないほうがいいかもしれない。 書き換えをしてもいいのか,あえてさせないことにしているのか…。
公文に入会したときいただいた「入会のご案内」という冊子に何かヒントがないかじっくり読んでみたら,こう書いてありました。
「公文式ではくり上がりの数を覚え書きせずにできるようになるまで練習します。それは先のことを考えて,頭にひとつのことを残しながら,ルール通り計算を進められる力を養うためです。」
つまり,あえてメモさせないことでワーキングメモリに負荷を掛けて鍛えているのですね。
それ以来,息子の苦しみを「修行がんばれ♪」とそっと見守ることにしました。