学習の苦手さに,何かお手伝いできることはないのだろうか…?
最近更新が滞りがちで申し訳ありません。 徐々に通常のペースに戻していきたいと思っています。
さて,今年度の初めにも同じようなことを思っていたのですが,この1年を通じてやはり学校の学習場面で悩んでいるこどもたちに診察室で何人も出会うこととなりました。
こどもたちはそれぞれに自分の苦手さをわかっていて,先生や親御さんに一生懸命アピールしています。
「社会の授業は聴いてもわからないから,出たくない」
「漢字ドリルの宿題はやらない! 漢字は何度写したってどうせ頭に入らないし」
「授業中に先生の話を聞いても頭に入らないから寝てる。家で教科書読んだほうがよっぽどよくわかるよ」
こうしたこどもたちのことばは字面だけ見ているとわがままと思えるかもしれません。
でも実際は,まわりと比べた自分の苦手さを知った上での「がんばってもどうせうまくいかない」という苦しさから絞り出されたSOSなんですよね。
がんばってきたけどうまくいかなくて,本当はもっと努力したいのにがんばる力を削がれてしまった状態にある,ということをまずは親御さんに伝えたいし,学校の先生にも伝えたい。そう思って今まで親御さんや先生方と積極的にお話ししてきました。
実際,お話をしたら「今まであの子は怠けていると思っていたけど,考えてみたらいつも遅刻せずに学校に来るし,掃除当番も決してサボったりしない。“勉強の苦手さ”が本当につらいということなんですね…」と応えてくださった先生もいらっしゃいました。
こうして苦しさが周囲にわかってもらえると,怒られたり責められたりして二次的に傷つくことはずいぶん防げるはず。
でも,やっぱりそれだけじゃ足りないと思うのです。 勉強の苦手さ,つらさはこれからも続いてしまうから。
勉強そのもの…読んだり,書いたり,聴き取ったり,考えたことを話したりするような活動…を楽にする方法をこどもたちに何か伝えてあげられないかな,とさらに強く思うようになりました。
「ブレインジム」は読むことの苦手さなどの学習障害を改善するためのエクササイズとして今もとても気になっているけれど,
仕事や生活のなかで自分の役に立てることは少しできていても,自信をもって誰かに伝えたり教えたりできるほど私自身が十分学んだり理解したりできていないところがある…。
やっぱりもっと自分のなかでしっかり咀嚼しないといけないな,と思っていたとき見つけたのがこの本でした。
しっかり読み込んで,少しここでもご紹介できたらいいなと思っています。