子どもの恥ずかしいできごとを一瞬で誇らしい体験に変える技術とは?
小1のときから「好きな科目は体育」と豪語して憚らない息子ですが,親の目から見て決して運動は得意ではありません。
それでも,体育の時間はとても楽しみなよう。いつもはりきって参加しています。
さて先日,そんな彼が膝から下に大きな擦り傷を作って帰宅しました。
「今日ね,体育の時間に転んで怪我したんだよ」
どういうわけかちょっと嬉しそうに,どことなく誇らしそうにさえ見える表情で報告してくる息子。
私が質問する前に,続きを話し始めました。
「今日はハードル走をして,ハードルに引っかかって転んでね。でも,先生がすっごく褒めてくれた」
…ちょっと意味がよくわからないんだけど(笑)。
「『ハードルに引っかかって転ぶということは,速く走ることを意識して低く跳べているからだ』ってみんなの前で褒めてくれたんだ」
…あ,なるほど。
たしかに,毎回ハードルを高く跳び越えるとタイムロスは大きくなるはずですが,はたして息子がそんなことを考えながらギリギリ低めに跳んでいたかどうかは正直大いに謎です。
でも,クラスのこどもたちの前で派手に転んでそこそこ大きめの擦り傷をこしらえて,ひょっとしたら気分が凹んでしまうかもしれない小学生の心を瞬時にして晴れやかで誇らしげな気分に変えてくださった担任の先生のリフレーミング技術の前に,そんな真偽のほどはもはやどうでもよく思えてきます。
素敵な先生が担任をしてくださっていて本当にありがたいな,と改めて思えたできごとでした。