ここのすラボ2.1

こどもの こころを のびのび すくすく 育てることをめざして試行錯誤中の児童精神科医なおちゅんのブログです。

やっと会えた,ホンモノの先生。

ブログの再スタートにあたって新たな関心について2度にわたって投稿しましたが、身体を動かすことの大切さへの興味が薄れたわけではありません。

もう一昨年のことになりますが、来日されたスウェーデン精神科医 ハラルド・ブロムベリ先生からついに直接教えを乞うことができました。

連日さまざまな講義が開催された中で私が参加できたのはわずか2日間。
でも、身体の動かしかたの細かいコツから背景にある脳科学的な理論の説明まで詳しく学ぶことができて、とても幸せな時間でした。
エクササイズのひとつを教わるとき、デモとして実際に私の身体を動かしてもらいました。貴重な体験!(笑)

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さて、ブロムベリ先生に会えると知った私は、その前年の夏に出版されたばかりのブロムベリ先生の本を必死で読みました。

Autism: A Path To Healing: A Holistic View on Autism, Environmental Factors, Diet and Rhythmic Movement Training. (English Edition)

もちろん身体エクササイズのことをもっと詳しく知りたくて読んだのですが、そこにはちょっと私のイメージとは違う内容も書かれていていろいろな驚きがありました。

ひとつは、食べ物やビタミンの重要性。
小麦たんぱくグルテンや牛乳たんぱくカゼイン代謝産物が腸管の状態によっては腸壁を透過して血流に乗って脳へ届いてしまい、麻薬様の作用を及ぼしてしまうということ。
ビタミンB群、特にB12は神経系の発達に、B6は抑制系神経伝達物質の体内合成に欠かせないということ。
栄養を整えないと、せっかくのエクササイズの効果も出にくい、というご経験に基づいた説明でした。

 もうひとつは、神経系も含めた体の健全な発達にとって有害な可能性のある環境因子のこと。
なぜ予防接種のワクチンが害を及ぼしていまう子どもがいるのか。
なぜワクチンの有害性を唱えたために医師免許を剥奪された医師がいるのか。
ワクチンによる副作用と思われる事象が起きたとき、どのように処理され、どのように検証されるのか。
そして、wi-fiや携帯電話の電波は本当に安全なのかどうか。

身体を動かすこと以前に気にしなければいけないことがたくさんある、とブロムベリ先生の本は示唆してくれていました。

いわゆる「医学の王道」とは異なる流れの話。なにしろ十分なエビデンスがないですもんね。
でも、だからといって軽んじてよいのかどうかもわからない。絶対安全というエビデンスだって不十分。見ないふりをするのがいいとも思えないから、「そういう説もある」って心に留めておいて、ニュートラルな気持ちでいろんな情報に触れたいなと思うのです。

そんなわけで、身体を動かすことから興味の幅がいろんな方向へ拡散し始めたのでした。