ここのすラボ2.1

こどもの こころを のびのび すくすく 育てることをめざして試行錯誤中の児童精神科医なおちゅんのブログです。

日本にも海外にもあった、既視感の正体。

きくち体操で足首をゆっくり丁寧に回したり,座って脚をまっすぐ伸ばした状態で足首を直角に立て,足の指を思い切り伸ばしたり握りこむように曲げたりするエクササイズをしているうちに,いろいろな変化に気づくようになりました。

足の裏が地面と広く接している感覚が味わえたのがいちばん初めの変化でしたが,これまでなんとなく曲がりがちだった膝関節をちょっと意識したらすっと伸ばせるような感じが最近してきています。

うまく言えないのですが,膝がピンと伸びるというより,すっと自然に伸びる感じ。

そうすると,股関節の上にとても楽に,軽いイメージで骨盤や上半身が乗るように感じられるのです。

外からの見た目には表れないような違いかもしれない。

でも,背筋が自然にまっすぐ立つような気がして,背が高くなったように感じます。

それでふと思い出したのが,栗本啓司先生の「自閉っ子の心身をラクにしよう」でした。

足首より下は,身体の土台。

足首が蝶番として機能することが大事。

足首が緊張するとつま先立ちになりやすく,首が緊張して前傾するため,姿勢が悪くなる。

栗本先生の本には,そう書いてありました。

そして,ブロムベリ先生の「The Rhythmic Movement Method: A Revolutionary Approach to Improved Health and Well-Being」にも,こんなことが書かれています。

闘争か逃走か反応が起きたとき(交感神経系が刺激されたとき)に腱や筋肉が緊張しすぎることから保護するための防衛メカニズムとして,腱防御反射というものがあり,この反射は身体の屈筋を緊張させる。ふくらはぎの筋肉が収縮し,膝は曲がった状態でロックされ,つま先立ちになると同時に,直立した姿勢を保つために首と背中の筋肉が硬くなる。

そして,この腱防御反射を和らげるためのエクササイズとして,うつ伏せになって足指を使って足首を脚と直角に曲げて立て,身体全体を揺らす動きが紹介されています。

…ちょっとわかりにくいですよね。足はこんな形になります。

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提唱する人や提示された理論や動きはそれぞれ異なるけれど,足首を柔軟に使えるよう日頃から整えておくことが大事だ,とみんなが口を揃えて教えてくださっているということ。

簡単な運動を日常に取り入れるだけで,美しい姿勢になり,きちんと立つことに余計なエネルギーを使わなくて済み,筋肉の不必要な緊張も取れる。

こんなことを知ってしまったら,ついつい続けて試してみたくなりますよね♪