ここのすラボ2.1

こどもの こころを のびのび すくすく 育てることをめざして試行錯誤中の児童精神科医なおちゅんのブログです。

第2回セルフ人体実験で,ヒトのからだの神秘に思いをはせる。

第2回なんちゃって5時間OGTT,決行しました。

今日までずっと装着していた「フリースタイルリブレ」。

使用期間中の最後の週末,再実験しない手はない! ということで,再びなんちゃって5時間OGTT(Oral Glucose Tolerance Test)を決行しました。

何それ? と言う方はぜひ先週の実験記事からお読みくださいませ。

nao-chun.hatenablog.jp

 

実験方法のご紹介

なんちゃってOGTTの手順としては前回と同じく,

1. 10時間以上絶食の状態で,
2. ブドウ糖グルコース)75gを水に溶かしたものを2-3分以内に摂取し,
3. ブドウ糖摂取開始時を0分として15分ごとにリブレで間質液中グルコース濃度を測定する

で行いました。

普段あまり立ち寄らない近所の薬局で100g入りのブドウ糖が買えることが今回わかったので,また挑戦したくなった時はそこで買うことにしよう(笑)。

先週と同じ時間から測り始めることができたので,今回は途中でナイアシン500mgを飲んでみて,グルコース濃度の低下勾配や両腕の冷感の違いを比較しようと思っていました。

ところが。

 

測定前から波乱の展開!!

ぬるいブドウ糖溶液を飲む前のリブレの数値はなんと53
今から血糖値は乱高下する予定なんですけどね…大丈夫でしょうか,私。

いざとなれば中断もアリ,と腹をくくり,75g分のブドウ糖を飲み干しました。…

 

さて,5時間の推移はこんな感じになりました。
縦軸が間質液中グルコース濃度[mg/dL],横軸は時間[分]です。

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ちなみに,前回の結果はこちら。

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本日の結果に関して,「低血糖症と精神疾患治療の手引―心身を損なう血糖やホルモンの異常等の栄養医学的治療 (第5版)」にある診断のポイントをひとつずつチェックしてみると(ここでは,血糖値は間質液中グルコース濃度と読み替えます),

① 空腹時血糖は80-100が適切。 → 53でいきなりアウト!
② 随時血糖値,食後の血糖値は80-140が適切。 → 上は最大134ですが,下はもうエラいことに…。
③ 負荷後,血糖値は空腹時血糖の1.5倍以上に上昇。 → 約2.5倍。上昇率でいうと前回(2.2倍)より激しいです。
④ 負荷後の血糖値はすべて空腹時血糖の80%以上。 → 本来なら42.4を切ってはいけないはず。前回同様3時間後に80%を切りました
⑤ 波は一相性で,FBSの最低値は負荷後3-4時間後にある。 → 波はひとつしかなく,最低値は3時間15分後なのでOK
(以降,インスリン値の絡む指標は省略…測定していないので)。

じつは今回,195分の時点でリタイアしました。

グラフ上40と出ていますが,195分と210分時の測定値は低すぎて表示されず,Low(測定下限未満)と出たのです。

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これはさすがにヤバいと思って,195分にチーズ50g,210分にヨーグルト+蜂蜜,225分には残っていた焼き芋の切れ端にバターを乗せてチンして食べました。

無事にグルコース濃度が上がってきたのを見て,あぁ生きてる!って思った…。

肝心のナイアシン500mgは,実験開始から105分のところで飲みました。そのせいか,めちゃくちゃ低血糖のわりに冷感はさほど感じなかったのですが,頭がぼーっとする,物音にイライラしているという自覚はありました。グルコース濃度変化の勾配は,正直よくわからないなぁ…。ブドウ糖摂取と同時くらいに飲んでみればよかったです。

それにしても,こんなに前回とベースラインのグルコース濃度が違うとは思いもよりませんでした。前の晩に食べたものが影響しているのか,はたまた月経周期やホルモンバランスなどの関係なのか,…。n=1の実験だとやっぱり個人のムラが大きく出てしまいますね。

 

今回でリブレ実験はいったん終了にしたいと思います。
これを見て私もやってみよう!と思ってくださった方がいらっしゃればとても嬉しいですが,本当に挑戦なさるのであればどうぞ無理のない範囲で!!と強調しておきますね(自己責任ですのでね…)。
もちろん,こんな激しい実験をしなくても,リブレを使って日頃の食事とグルコース濃度の変化を確認するだけでも食べることへの意識がとても変わってくると思います。

フリースタイルリブレセンサーFreeStyleLibre

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またまたこんなマニアックな記事に最後までお付き合いいただき,ありがとうございました♪