わかりにくいものをわかりやすく誰かに伝えるということ。
最近の漫画ってすごい!
最近、というほどのことでもありませんが、よく売れた書籍が漫画化されることが増えてきているように感じます。
「ライフシフト」とか、「七つの習慣」とか、挙げればキリがないくらい。
- 作者: 星井博文,リンダ・グラットン,アンドリュー・スコット,松枝尚嗣
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2018/08/31
- メディア: 単行本
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- 作者: フランクリン・コヴィー・ジャパン
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2013/10/11
- メディア: 単行本
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ちょうど今日、知人から「バビロン大富豪の教え」も漫画化されたと教えてもらったところです。
amzn.to
どうして漫画化ブームなんだろう?
読書離れのせいであんまり書籍だと売れなくなってきたということなのか、漫画を活かしてより幅広い層に興味を持ってもらおうということなのか、その背景はよくわからないのですが。
そんなことを言いつつもちろん私だって漫画は好きです。
そしてこの頃、少しずつ子どもの精神科領域を扱った漫画が増えてきていることもとっても歓迎しています♪
子どもの精神科領域の漫画ってどんなものがある?
まずは、名作中の名作(と私は心底思っています💕)「光とともに…」。
- 作者: 戸部けいこ
- 出版社/メーカー: 秋田書店
- 発売日: 2010/11/01
- メディア: コミック
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作者が亡くなられ、ストーリーは未完のままですが、自閉症の光くんの成長や親の変化、家族の葛藤などなど考えさせられることがいっぱいです。
不登校の漫画は、子ども本人目線のものも親目線のものもあります。
子ども目線なら,たとえばこちら。
- 作者: 西原理恵子
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2013/12/20
- メディア: Kindle版
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親目線なら,たとえばこちら。
- 作者: 野原広子
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2013/03/22
- メディア: Kindle版
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どちらも,待合室でもかなり読まれている印象があります。
場面緘黙(選択的緘黙)、たとえば家で家族とは普通に話せても学校に行くと人と会話をしないお子さんをテーマにした漫画もあります。
私はかんもくガール: しゃべりたいのにしゃべれない 場面緘黙症のなんかおかしな日常
- 作者: らせんゆむ
- 出版社/メーカー: 合同出版
- 発売日: 2015/02/03
- メディア: 単行本
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緘黙のあるお子さんは自分ではつらさや難しさを説明するのが難しいでしょうし、こうして漫画でわかりやすく表現してもらえるとちょっと安心できるところもあるのかもしれません。
私の最近いちばんのお気に入りはこの漫画
「うちの子は字が書けない」は、ディスレクシア(書字困難)をテーマにした1冊。作者さんのお子さんが実際にディスレクシアの診断を受けておられて、親子で悩みながら乗り越えて行く過程をとても軽やかに、でもしっかり詳細に描いてくださっています。
うちの子は字が書けない (発達性読み書き障害の息子がいます)
- 作者: 千葉リョウコ,宇野彰
- 出版社/メーカー: ポプラ社
- 発売日: 2017/07/06
- メディア: 単行本
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ストーリーの中で、まわりの大人たちは「必要な手助けを受けたらいいのに」「今は合理的配慮の時代なんだし」と思って促しても当の本人が支援を受けようとしない…といった場面があるのですが、あぁ目の前でまったく同じ会話を聞いたことあるなぁ…とリアルに思い出しました。
真面目なお子さんたちは、勉強に関して自分だけ下駄を履かせてもらったり特別扱いを受けたりすることにはどうしても抵抗や罪悪感があるようです。
その気持ちは痛いほどわかる。
でも、びっくりするほどの労力を掛けてどうにか人並みの宿題をこなしている本人の姿を見ている親御さんとしては「何とかならないものか」と思われるのも当然ですよね…。
こういう細かい機微が丁寧に描かれていて、涙なしには読めません。
それでいてどことなくユーモアも漂う、本当に素敵な作品です。
私自身もとても勉強になりましたし、お母さん方からの貸出リクエストも多い漫画です。
実際の本棚はこちら。
…それにしても、こうして子どもの心や家族の苦悩といった「わかりにくいものをわかりやすく」表現する能力って素晴らしいなと思うし、とても憧れます。
私には漫画を書く能力は完全に欠落していますが、それでも何かの手段を通して少しでも「わかりにくいものをわかりやすく」伝えられる人になりたいな,といつも思っています。