「薬に頼らず家庭で治せる発達障害とのつき合い方」、第9章で立ち止まる。
読書のペースが停滞中…
先日の記事にも書いた「Disconnected kids」の邦訳本、そのまま読み進めているのですがちょっとペースが落ちています。
- 作者: Dr.ロバート・メリロ,吉澤公二
- 出版社/メーカー: クロスメディア・パブリッシング(インプレス)
- 発売日: 2019/02/01
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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理由は簡単。
第9章の介入前のアセスメントがとにかく細かく書かれているからです。
とても解説が詳しいので、ひとつひとつ「自分が目の前の子どもにやってみるとしたら…?」とイメージしながら、実際立ち上がってクルクル回ってみたりすばやく首を横に振ってみたりしてたら、読むほうがなかなか進まなくて(笑)。
アセスメントを知れば知るほど…
周産期から乳児期の詳細に加えて、原始反射の残存や各種利き側の評価、さまざまな構造的左右差のチェック、前庭覚・固有受容覚や視覚・聴覚を中心とした五感の左右差の確認…。
そんなにも多いアセスメント内容を知れば知るほど、私は今まで本当にざっくりとしか息子を観察してきていなかったな…と反省させられます。
利き手、利き足、利き目はたぶん右だと思うけど、乳幼児期のマイルストーン(この月齢の頃こんな運動がみられた、など)も何となくしか覚えていないし、今どちらに首が傾きがちで左右のどちらのほうれい線が深いかなんて気にかけたこともなかったし、右回りと左回りの目の回りやすさの差も皆目見当がつかないし。
特殊な装置や処置はなくてもわかることばかりだけど、家庭できちんと確認するのはなかなか骨の折れることだとしみじみ思います。
こういうことに関心を持ってくれる理学療法士さんや作業療法士さんが身近にいてくれたら一緒に観察してもらえで心強いかもしれませんね。
サラッと出てくる原始反射
アセスメントのわりと冒頭に原始反射の残存の話が登場します。
もし子供が十分に動かずに、脳を作り上げる遺伝子が刺激されないとしたら、(原始)反射は抑制されることはないでしょう。原始反射が抑制されていなければ、脳は決められたパターンで発育しない可能性があります。これが脳のバランスの崩れの始まりです。(p.214)
そして、フライングして第10章を見てみると、
もしもアセスメントの結果で、あなたの子供に、脳全体のバランス低下が見られるようであれば、まず初めにすべきことは、プログラムを始める前に原始反射を抑制することです。…
とはいえ、安心してください。リミディエーション(統合)は簡単で、それほど長くはかかりません。(p.281)
原始反射を消し去るためには、その反射を使うことです。十分に使わなかったことが、反射が残る原因になります。(p.282)
つまり、この本でも、
- 原始反射が残っていることがその後の脳の発達の進みを悪くする
- でも原始反射は後から比較的簡単に統合できる
- その方法は原始反射を使い切ること(「子供に使えるエクササイズはそのまま成人にも使うことができます」とも明記・p.282)
と書かれています。
やはり、ブロムベリ先生や「人間脳を育てる」などの書籍とこのあたりは共通していますね。
- 作者: Harald Blomberg MD
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まだ左右の脳半球を統合するエクササイズにたどり着きませんが、難しいながらもこうして希望を感じさせてもらえるこの本を楽しみながら、さらに読み進めていこうと思っています。