ここのすラボ2.1

こどもの こころを のびのび すくすく 育てることをめざして試行錯誤中の児童精神科医なおちゅんのブログです。

やる気のある子をガッカリさせない決断にあっぱれ!

広島県教育委員会にまたもや先進的な動きが!

またまた,広島県教育委員会からステキなニュースが飛び出しました。

www3.nhk.or.jp

小児がんの中でも特に白血病などに罹ると,化学療法や骨髄移植で治療期間が長くなったり,免疫系が十分に働かなくなるので外出はおろか院内でも自由に動ける範囲や面会できる人や時間が限られたり,どうしても自由がきかない時間が長期化してしまうもの。

それを「教員が付き添っていないから出席扱いにできない」で斬り捨てられてしまったら,いくら意欲があっても,せっかく遠隔授業を聴講していても,留年せざるを得ない状況に追い込まれてしまうこともあるはず。

それを,教員不在でも出席扱いにします,という決断したのが太っ腹の広島県教委。

 

不登校だって,自宅学習で出席扱い推奨ですしね…

不登校児が学校復帰を目指していようがいまいが,自宅や民間機関で学習を行っていれば積極的に出席扱いにしましょう,と先月末通知を出したのは文部科学省

nao-chun.hatenablog.jp

それなら,病気で入院中・療養中の生徒がオンラインの授業を聴講するのを出席にカウントするのはむしろ当然の流れでは? とさえ思えます。

教員の付き添いの有無なんて問題にならないはず。
不登校のお子さんだって,教員の付き添いなしにICT授業を受けても出席扱いにしてもらえる方向に時代は動いているのですから。

 

大事なことは,学ぶ意欲があること,学んでいること。

たぶん私の中で「学ぶこと」への関心が高いせいだと思うのですが,ついついこういう話題には食いついてしまいます。

体調を崩して命の危険まで感じられるようなときにも,未来に希望を持って「学べるものなら学んでおきたい!」と思っている子どもたちの意欲をちょっとでも積極的に受け止めて拾い上げる体制が整ったらどんなにいいだろう,と思うのです。

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もちろん,本当は身体も心もしんどいはずの子どもたち。
勉強より断然健康が優先だし,周囲の大人から入院中の子どもたちに学習を強いるためのルールになってしまうことには猛反対ですが,自分から学びたいと思える子・実際に遠隔授業に取り組んでいる子には喜んでもらえるような決定であってくれたらと願っています。

広島県教育委員会の動きから,目が離せませんね♪