子どもの注意や行動の障害を治す:治療(2) 栄養の処方
火曜日恒例、ひとり読書会。
今日は、ビタミンをどう処方するかの話です。
読んでいるのは、引き続きこちらの本。
栄養の処方
・患者の子ども本人や家族と食事について話し合ったあと、栄養サプリメントによる治療の原則を説明し、導入的ビタミン処方のリストを渡す。まじビタミンB3、ナイアシンかナイアシンアミドを1日500ミリグラムから開始。次はビタミンC、つまりアスコルビン酸も1日500ミリグラム。ビタミンB6つまりピリドキシンを1日100g(小さい子)または250g処方する。治療が進めば各ビタミン量は調整することもあるし、他のビタミンやミネラル、必須脂肪酸、アミノ酸を処方する場合もある。
・明らかな効果が現れるまで数週間または数か月おきに定期的に会う。回復傾向が見られたら、両親にどのぐらいの頻度で会うかお任せする。再発や不調が出るまで会う必要はない。私の介入なく、彼らがうまくやっていくまで会う回数は平均1人当たり3-4回だ。
・子どもが錠剤を飲み込むのは難しく、親子バトルのもとにもなるが、子ども自身がビタミンを摂ると調子がよくなることを理解すればこの問題は解決する。診断や今の状態、治療する理由などを説明され、理解できればたいてい大丈夫だ。行動上の問題の場合は説明が難しくなる。
・必要性を理解していても子どもが薬を飲みにくいことがある。ナイアシンアミドやピリドキシンはとても苦いし、錠剤が大きくてザラザラしていると飲み込みにくく味を感じやすい。小さくつるっとした剤形のメーカーのものを選ぶといい。意外だが一度に複数の錠剤を飲み込むほうが嚥下反射が起こりにくいし、1錠ずつ飲み込むと水でおなか一杯になってしまう。食後に飲むのがベストだが、ビタミンをピーナッツバターとバナナのサンドウィッチのようなものにくっつけたり食事に混ぜて摂取することもできる(それでも苦みは感じられる)。液状のものはビタミンBが十分含まれていない。からかわれたりするのを防ぐため、学校にはもっていかないほうがいい。
・通常の治療―リタリンやある種の精神療法―が無効だったり使いたくなかったりする場合、親にはビタミン治療への動機づけがあるが、治療全体のプロセスを説明する必要がある。親たちは主治医から「ビタミンなんか子どもに飲ますな」と言われたり、別居している配偶者や善意の親族たちの意見による反対にあったりする。何かの理由で病院受診したことでビタミンプログラムを取りあげられてしまうこともある。数日で再発し、ゼロからやり直さないといけなくなるし、そのたびに治療反応性が悪くなる。
・ここから、分子整合治療で用いる重要な栄養素の説明に入る。