子どもの注意や行動の障害を治す:治療(2) 栄養の処方…ビタミンB6、B複合体、E、AとD
火曜日恒例、ひとり読書会。
今日はビタミンB6とその他のビタミンの話。
読んでいるのはこちらの本。
ビタミンB6(ピリドキシン)
・このビタミンは体内の多くの反応に不可欠で、そのひとつはトリプトファンの一部をNADに変換すること。なのでB6不足はB3不足同様ペレグラの原因になるし、B6は子どもの学習や行動の問題を障害も含め多くの精神的問題の治療に役立つ。コット博士は25年前にB6を紹介し、リムランド博士はB3よりB6が小児自閉症に有効と唱えた。リムランド博士はさまざまな栄養を我が子に実験的に使用する親たちの話を聞き始めた。「通常の治療方法に失望した親が、ニューヨークタイムスかどこかでホッファーとオズモンドの統合失調症に対するビタミン大量療法有効の記事を見たと手紙をくれるんです。初めは私が懐疑的でしたが、知的で信頼出来る知人からの報告も混じるようになり、カリフォルニアや東海岸でビタミン療法を実践する医師たちに連絡してみました。親と医師の話を総合して、この導きを追い求めずにはいられませんでした。もちろん、医学会の権威たちがビタミンなんて無益だと敵意を向けてくるのは感じていましたが。」と彼は語った。
・57人の親と7人の医師の話を聞き、リムランドはCとともに飲む1日数gのB複合剤の錠剤を開発した。この処方は200人の自閉症児の親に届けられ、注意深く検討が行われた。リムランドは服用した191人のうち、20人が無効、37人がわずかに反応、、4人がいくらか改善、そして86人が明らかな改善を呈したのを知った。悪化したのはわずか7人だった。66%は臨床的に改善しており、短期の治療研究としては目覚ましい結果である。一方、薬物療法を受けた1591人の改善率は27%だ。後にリムランドは大規模な症例対照研究を行ったが、これらのビタミン、とりわけB6が有効だと明らかになった。
・リムランドは小児自閉症へのピリドキシンの有効性を示した初めての前向き二重盲検研究の共同研究者であった。「これまで17本の論文が出ていて、すべてがB6とマグネシウムが多くの子どもたちに有効で、安全であることを示しています。何千人の親たちが子どもたちにB6とマグネシウムを使っています。50%は価値ある改善をみせ、ビタミンは薬と比べて計り知れないほど安全でした。ビタミンに迫るほど有効で安全な薬はありません。」
・ファイファー博士たちは、追加のビタミンB6が必要かどうか知る方法を見つけた。彼らはわれわれが研究したモーブファクターすなわちクリプトピロール(KP)を追跡し、KPがピリドキシンと亜鉛の両方と結合しどちらも減少させることを発見した。大人も子どもも、尿中KP値が高すぎるときはピリドキシンも亜鉛も必要だと考えられる。
・私は、ピロール尿症テスト陽性あるいは身体検査や生育歴がそう示す子どもにはB6を加えている。皮膚線条や爪の白点、肌の蒼白があるかを尋ねる。ときに多動性が増すが、マグネシウムを与えれば改善できる。375mgのカルシウムとその半量のマグネシウムを用いればピリドキシンによるイライラの増加は防げる。小さな副作用よりもメリットがはるかに凌駕する。
ビタミンB複合剤
ビタミンB複合剤は食事がうまく改善できなかったりその他必要と思われるときには追加するべきだ。足りないよりは多めに使った方がよい。逆に、薬には毒性があるので必要量より少なめに使うのがよい。ビタミンB複合剤は25mgずつのものと50mgずつのものがある。その他のビタミンも含まれている。
ビタミンE
子どもの多動に有効という研究はほぼ見られない。
ビタミンAとD
冬のあいだ紫外線が届かない北国では、魚の肝油が非常に有効である。