ここのすラボ2.1

こどもの こころを のびのび すくすく 育てることをめざして試行錯誤中の児童精神科医なおちゅんのブログです。

百聞は一見にしかず?! わかったつもりで受け流した言葉の重大さを図をもって知る

天然プロゲステロンについてさらに知識を深める!

ホルモンの補充について少しずつ学び始めたここ数日。

こちらの本を読み始めて今までの常識が吹き飛び、驚くような刺激を受け続けています。

最新改訂増補版 医者も知らないホルモン・バランス

最新改訂増補版 医者も知らないホルモン・バランス

  • 作者:ジョン・R・リー
  • 出版社/メーカー: 中央アート出版社
  • 発売日: 2010/11/10
  • メディア: 単行本

ホルモン・バランスの基礎知識は読み終えたのですが、とても興味深いプロゲステロンの効能はまた次回にまわすとして、基礎知識の最後の最後の章でこんな根本的なことにも気づいていなかったんだと自分自身がショックを受けたことがあったので、今日は先にそちらの話を。

プロゲステロン、出るわけないじゃん…!!

まずこの本を読み始めて驚いたのは、閉経の10年前から無排卵月経が始まっている、という話でした。

「閉経の10年前からスパッタリング(無排卵性周期)が始まる。卵巣でプロゲステロンが作られないので、更年期症状が始まっている」
と前回の記事に書いたとおり。

先手を打って対策を学び始めたはずだったのに、実は自分自身もすでに当事者ど真ん中だったと思い知らされたわけです。
でもまだこのときの私は「閉経10年前から更年期症状が始まる」とぼんやりわかったつもりになっただけだったのでした…。

黄体ホルモン プロゲステロン排卵後の卵胞が卵巣表面にくっついて黄体と呼ばれるようになったものから産生されます。

だから、この図のようにプロゲステロン排卵期にグッと量が増えてくるのです。

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が。
後のページに出てきた、無排卵月経の模式図を見て衝撃を受けます。

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…えっ、プロゲステロン全然出てない!!

それもそのはず。排卵がない以上、排卵後の卵胞=黄体がそもそも存在しないわけで、存在しない黄体からプロゲステロンが分泌されるわけがないのです!

このふたつの図を見て、月経が無排卵であることの深刻さを初めて本気で理解しました。

月経があるからと安心していたけれど、黄体はないんだもん、そりゃ既にプロゲステロンが足りてないわけだ。
四の五の言ってないで、早急にプロゲステロンを補給しなくてはいけません。

「わかったつもり」は恐ろしい

閉経の10年前から更年期は始まっている、ふうん…とわかったつもりになっていた事の重大さがふたつの図解を通して初めてピンときた衝撃を皆さんと共有したくて、この記事を書きました。

ざくっとまとめて恐縮ですが、同年代の女性の多くは多分ライフサイクル的にみんな同じような時期を迎えているのだと思います。
更年期にはまだ早い、でも考えてみたらいろいろ不調…といった心当たりがおありなら、プロゲステロン不足という視点で対策を考えてみるのもありかもしれません。