ここのすラボ2.1

こどもの こころを のびのび すくすく 育てることをめざして試行錯誤中の児童精神科医なおちゅんのブログです。

診断書が印籠になってしまうのを阻止したい!!

お医者さまがナンボのもんじゃい!

今日はどっと疲れることがあったので、手短に更新します。

見出しのとおり「医者がナンボのもんじゃい!」と叫びたくなるようなできごとが突如として降りかかったのでした。

細かい文脈は違っても、この思いはこのときと変わりありません。

診断書は印籠か?!

どうやら、教育機関でも企業でも司法関連組織でも、わりと気軽にみなさん口になさるらしい言葉、

「こればっかりは医師の診断書がないとどうにもなりませんね」

…本当にそうなの? と思わずにいられません。
そこはご自分の組織でご判断されたらよいのでは? と。

そう言われた患者さんや親御さんは、とりあえず診断書がどうしても必要になる。
それも、要求された期限までに。

そして、なりふり構わず診断書を求めて奔走する。

そりゃ自分のよく知る患者さんがどうしても必要とされているなら、可能な限りお作りする努力はしますとも!

でも、でも。

診断書は、黄門さまの印籠じゃないよ?

と心から思うのです。

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大事な決断を、なんでも医師に委ねないで!!

診断書至上主義、悪しき習慣だなぁ…としみじみ思います。

求められてホイホイ書いてしまう自分も情けないのですが、患者さんのお力になれるなら協力したいとは思うし、いくら「いやいや、ここで診断書っておかしくないですか?」と言ったところで患者さんの願いは叶わない。

医療以外の場面で大事な判断を医師に委ねることと、求められて診断書を発行することで解決してしまうこと…、

このふたつ悪循環を断ち切るには、医師が「それはおかしいでしょ」と書くのをやめていけばいい。

…って、わかってはいるんですけどね。

目の前の患者さんを人質に取られている気持ちになって、「コレで解決するのなら」とついついこの文化に乗っかってしまう。

悔しいことです。

何とかしたいし、この流れには不服だという気持ちは表明しておきたくて、今日の記事を書きました。

これをアクションのファーストステップにしたいと思います。