「勉強ができることが特技扱いされない問題」の話
考えさせられるネット記事に惹き付けられる。
たまたま目に飛び込んできた、Yahooニュースの記事。
中学受験「する子」と「しない子」、一緒の授業を楽しませる極意
記事を書かれたのは、以前からとても興味を持っている探求学舎の先生のおひとり、森田太郎先生。
探求学舎といえば、私の中では「子どもの好奇心や主体的な学びを大切にされている場」というイメージ。こちらの本で知ってから興味津々でした。
探究学舎のスゴイ授業:子どもの好奇心が止まらない! 能力よりも興味を育てる探究メソッドのすべて 元素編
- 作者:宝槻泰伸
- 出版社/メーカー: 方丈社
- 発売日: 2018/02/14
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
まわりの子よりできてしまう子への関わり
森田先生、以前は小学校教諭だったそう。
高学年になって、塾で授業よりも先に習得してしまっている子がクラスにいるときの担任の先生の振る舞い方について、この記事には書かれていました。
先生からすると、「みんなは習っていないのだから、答えを言うのはやめてね」と言いたくなる気持ちはわかります。ただ、それではその子たちから学ぶ意欲を削いでしまいます。
僕は、そういう子を「博士キャラ」にしてきました。(中略)理科であれば「では、博士、この実験について細心の注意を払うポイントを教えてください」などと答えを求めます。教室では、子どもから教わったほうが、教師が言うよりはどんなことでもより浸透します。僕はそのことを肌で感じてきました。
なるほど、こんなふうに受け止めて対応を考えてくださる担任の先生がいらっしゃったら、先取りした子どもたちと授業で初めて学ぶ子どもたち、どちらにとっても有意義な学習時間になりそうですね。
スポーツや絵や音楽はみんなに褒められるのに…
スポーツや音楽の習いごとをしている子は学校で思い切り活躍できるのに、なぜ勉強を習ってる子だけは「まわりに合わせなさい」と言われがちなのか?と私も何となく不思議に思っていました。
(いや、もしかしたらわざと遅く走ったりわざと失敗したりしてくれていたのかな。そんな立場になったことがないので見当もつきません。)
私がずっと読み続けている漫画「二月の勝者」の第2巻にも、塾内でいちばんできる女の子(前田花恋さん)が自分が安心して認めてもらえる居場所を求めて悩む場面が描かれていました。
花恋さんにカリスマ塾講師がかける言葉は、まさに「勉強が特技」な花恋さんのモヤモヤした気持ちを代弁したもの。
「二月の勝者」、中学受験のリアルなエピソードがてんこ盛りで、ストーリー展開から目が離せません。
話が脱線してしまいましたが、受験する子もしない子も、塾通いする子もしていない子も、どちらも楽しく学べる環境があったらよいなと思いますし、それはもしかしたら担任の先生の工夫ひとつで実現可能なことなんじゃないのかな、なんて考えてみる祝日なのでした。