ここのすラボ2.1

こどもの こころを のびのび すくすく 育てることをめざして試行錯誤中の児童精神科医なおちゅんのブログです。

PMSや月経関連症状のための分子栄養医学を学び始める。

『女性の健康問題のためのビタミン療法』を読み始める

先日の記事に書いた、女性特有の症状のための栄養学的介入の本。

書籍が届くのは5月になりそうなので、待ちきれずKindleで買いました。

どこをとってもすごく興味深い章立てになっていますが、やっぱりまず読みたいのはPMSや月経問題に関する第2章かな。

f:id:nao-chun:20200417172422j:plain

「ズバリPMSって何?」から始まる…

全体にカジュアルな口語調で書かれているみたいですが、ポイントを掴めたらヨシとしてざくざく読んでみたいと思います。
まずは「ズバリPMSって何?」という見出し。
著者によれば、

PSMとは排卵から月経の間に起こる、情動・身体・心理・気分の障害が組み合わさった地獄の一週間、または百鬼夜行

そして「無傷で抜け出したいなら栄養で武装しろ! ビタミンが役に立つぞ」と。
期待大ですね♪

症状の説明は「敢えて書かないよ(だって女性なら誰でも楽々思いつくでしょ?)」と言いつつ「面白そうだからPMSと姉貴分のPMDDの症状を書いておくと…」とノリノリの前振りの後で、

PMSPMDDの症状は、抑うつ、イライラ、過剰反応、泣く、過敏、気分の動揺、疲労、鼓腸、にきび、乳房の圧痛、食欲変動、過食衝動などなど、ひどいもの

とありました…結局、症状書くんかい(笑)!
万事こんなノリの文体。ネイティブじゃない私には俗語とか細かいニュアンスとかよくわからないのですが、真面目な説明文じゃないことだけはなんとなくわかります。

続いて、リスクファクター。
「女性であること(…もはやツッコむ気力もない。絶対ジョークですよね!)」に始まり、

女性の8割がPMSを経験すること、2-3割の人には強い症状が出ること、2-6%はさらに深刻なPMDD症状がみられる

と。

さらに、

PMSのための薬はあるが、病気ではない。PMSPMDDに処方される薬はかなりヘビーなので、薬へ頼る前にPMSを治す他の方法を探すことを強く勧める

と続くのですが、これには頷けます。

PMSにどう立ち向かうか?

PMSに対する薬物療法について、著者の論旨はこんな感じ。

  • 医師は市販の鎮痛薬から処方薬まで、PMSを管理するための薬を何でも勧めてくるかもしれない。
  • むくみへの利尿剤は腎臓からナトリウム排泄を促すが、その際に水分も失う。月経1週間前から塩分の摂取を控えよう。
  • 痛み症状へのイブプロフェンなどNSAIDsの使用は消化器系の炎症を起こしやすい。頭痛はNSAIDs欠乏症ではないのだから、根本的解決を目指すべきだ。
  • 経口避妊薬で症状緩和することもあるが、第6章で述べるような副作用を覚悟するべき。
  • SSRIなどの抗うつ薬は気分の改善にはいいかもしれないが、消化器症状や眠気やなどの副作用が出るおそれがあり、身体症状を楽にするとは限らない。副作用リストもチェックして。

やはり、処方薬や市販薬以外の治療がお勧めのようです。
中国の諺も引用されていました。

1000の処方薬を手に入れるのは簡単だが、たったひとつの治療を手に入れるのは困難だ

薬を使うことはあっても、栄養を用いれば薬の量は減らしたりゼロにしたりできるよ、と著者は教えてくれます。

また続きを楽しみに読んでいきたいと思います♪