ここのすラボ2.1

こどもの こころを のびのび すくすく 育てることをめざして試行錯誤中の児童精神科医なおちゅんのブログです。

PMSや月経関連症状のための分子栄養医学、…の前にできること

PMSへの対処法が知りたくて

PMSに悩む女の子とお会いすることがとても多かったので読み始めたこちらの本。

前回、こちらの記事でもご紹介しましたね。

作者のHelen Saul Caseさんは、Andrew W.Saul博士のお嬢さん。
ご本人は英語教育を専門にされているようですが、さすが分子栄養学の血は争えないということなのか…?

じつは、Andrew W.Saul博士ウェブサイト「Doctor Yourself.com」にもPMSPMDDについて書かれたページがあるのですが、

内容はわりとあっさりしています。
登場する栄養素はビタミンB6とマグネシウムのみ。
もちろん、このふたつはとても重要ではあるみたいですが、1世代後の女性当事者としてHelenさんがこの本を書いてくださったことは女性にとってはすごく嬉しいことですね♪

ビタミンやミネラルを摂る前にやるべきこと

Helenさんの本では、栄養療法に手を出す前にまず日常生活の中の「何をやめるか」を詳しく教えてくれています。

1. 精製炭水化物、ナトリウムを減らそう

重症PMSの女性は精製炭水化物(糖質)やナトリウムを摂取する傾向があるようです。
まず、お菓子と白い小麦粉をやめてみましょう。砂糖摂取とPMS有病率・重症度には相関があるそうで、精製糖や白い炭水化物は避けるべきです。
ナトリウム(塩分)の摂取を控えるため、たとえばポテチを食べるのはやめましょう。
血糖値が激しく上下するのを避けるため、食間を空けすぎず、こまめに何か食べるようにします。

2. カフェインを控えよう

カフェイン摂取は控えましょう。疲れを払拭するためにカフェインを摂る習慣がある人もいると思いますが、カフェイン摂取と重症PMS症状には強い関連があるということを示した研究があるそうです。

さらに、成人女性にぜひ試してみてほしいこと

3. アルコールを減らそう

アルコールも減らしたほうがよいそうです。ホッファー博士が「アルコールはB1(チアミン)を浪費する」と唱えています。またアルコールは腸管からのB群吸収を阻害もします。
→ ビタミンBの消費を亢進するのに吸収も阻害するなんて、ダブルでダメージですよね。

4. タバコをやめよう

タバコはPMS症状にとてもよくないようで、「副流煙でさえPMS症状を悪化させる」とあります。ぜひタバコはやめてみてください。

1.から4.まで、どれも「私のささやかな楽しみなのに!!」という声が聞こえてきそうですが、PMSが軽くなると思えば減らしてみよう・やめてみようという気持ちになるひともいらっしゃるのでは?
次の月経期に向けて、「期間限定」の「セルフ人体実験」として試してみるのもいいかもしれませんね♪