三石巌先生の『賢脳食』を開いてみる
久しぶりに開いた本
思うところあって、三石巌先生の本をぱらぱらと読み返すことにしました。
今日開いたのは、『賢脳食』。
私の手元にあるのはちょっと古いPOD版なんですが、2017年秋に再販されたようですね。
この『賢脳食』を読みながら、診察室に来る前にできることをちょっと考えてみたいと思います。
栄養を整えようと思ったら、まず必要になるものは?
診察室に来る前に自宅でできることのひとつとして考えられるのは、栄養を整えること。
「人間は食べたもので作られる」とは誰の言葉だったっけ…?
身体の状態をよくするには、よいもの・必要なものをしっかり摂り入れるしかありません。
ヒトの体を構成する三大栄養素は、たんぱく質・脂質・糖質。
この中で、身体を作る材料の中心はたんぱく質です。筋肉はもちろん、骨や皮膚も、髪や爪も、みんなたんぱく質。
材料になるだけではなく、たんぱく質はいろいろなはたらき(機能)も果たしています。
たとえばアミラーゼなどの消化酵素、インスリンなどのホルモンやその受容体、免疫グロブリンなどの抗体も、みんなたんぱく質。
たんぱく質が足りないと、身体が作れなかったり、身体の機能がうまく回らなくなったり、大変なことになりそうです。
それぞれに役割を持ったたんぱく質たちは、先祖から受け継がれたDNA(遺伝子)の情報に従って組み立てられます。DNAはたんぱく質の設計図。DNA配列に定められた順番でアミノ酸が呼び出されて順々に鎖状につながることでたんぱく質は作られるのです。
もしも、呼び出されたアミノ酸が身体の中になかったら…?
必要なたんぱく質が十分作られず、身体がフルにはたらかないことになってしまいます。
脂質や糖質も身体にとって必要なものですが、糖質を分解するアミラーゼも脂質を分解するリパーゼもたんぱく質。脂質や糖質が十分あっても、たんぱく質が足りなければ脂質や糖質を代謝して利用することもうまくいかなくなります。