知らぬが仏? いや、知らなくちゃ! 果糖の恐怖。
インプット周期の再来
本が読みたいと思いながらしばらく積極的に読めていなかったのですが、今日もまたずっと気になっていた本を入手。
果糖中毒 19億人が太り過ぎの世界はどのように生まれたのか?
- 作者:ロバート・H・ラスティグ
- 発売日: 2018/09/13
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
「19億人が太り過ぎの世界はどのように生まれたのか?」というコピーが怖すぎます…。
果糖、って何? から確認!
果糖(フルクトース)は単糖類だけど、自然界にはほとんど単体では存在しなくて、ブドウ糖(グルコース)とくっついて二糖類のショ糖(砂糖ですね)として存在しています。
名前のとおり、果物などに多く含まれている甘い糖。
果物にあるなら自然でいいじゃない? というのが大間違いで、果糖が体内に入ると何が起こるのかが『第11章 安くてうまい「果糖」という毒』に延々書いてあります。
そして「アルコールも果糖も同罪」だと。
果糖もアルコールも摂取量に比例して有毒性がみられ、1日最大摂取量は50g(アルコールだとワイングラス約3杯分)を超えると毒になると判明しています。
ところが、成人の平均果糖摂取量は1日51gだというのです!! とってもまずくないですか、それは!
酔いもしないし、車の運転もできちゃうし、果糖を摂っても自覚的にはどうってことないかもしれない。
しかも、子どものうちから美味しく食べたり飲んだりできる。
でも、それは健康面にはものすごく悪影響を及ぼすことになるわけです。
知らないでは済まされないですね…。
10年以上前のこと
もう10数年前に務めていた病院で、発達に偏りのある小学生とそのお母さんにお会いしていたときのことが忘れられません。
お母さんはどこかで「発達障害の原因は砂糖」と聞いてこられたらしく、子どもの生活から何とか砂糖を取り上げようとするのです。
が、その子はお菓子作りが大好きで、砂糖禁止令を繰り出すお母さんが敵にしか見えない状態になっていて。
私は当時、そんなに砂糖が悪者だという認識がなかったので、小学生のお子さんが気の毒になって、ついついかばうようなことを言ってしまっていました。
お母さん、何でそんなに砂糖ダメに固執するんだろう、もっとおおらかに見守ってあげたらいいのにな、と内心思っていました。
…ごめんなさい、お母さん。
お母さんの方が何十歩も私より進んだ知識を持っていらっしゃったんですね。
『果糖中毒』のページをめくりながら改めてお詫びの気持ちが湧き上がってきました。
知識がないって怖い。
思い込みって怖い。
新しい知見にはいつも敏感でいないといけませんね。反省。