ここのすラボ2.1

こどもの こころを のびのび すくすく 育てることをめざして試行錯誤中の児童精神科医なおちゅんのブログです。

子どもの発達と感覚統合:第4章 感覚統合障害とは何か (1)

自分のために感覚統合を学ぶ

感覚統合を語れるようになるためのひとり読書会。
第II部に入った途端、ぷっつり読めなくなりました。
でも、継続のコツは途切れても再開すること(笑)なので、今日はほんの4ページほどですが読み進めておきます。

子どもの発達と感覚統合

子どもの発達と感覚統合

  • 作者:A.Jean Ayres
  • 発売日: 1982/07/01
  • メディア: 単行本


第4章 感覚統合障害とは何か

第II部 感覚統合障害に入ります。
今日から第4章。

・感覚統合障害は、脳が自然に効率よく働いていないこと。行動も効果的に支配されていない。脳における感覚情報の交通渋滞。感覚統合障害の子の大部分は脳に実質的損傷はない。

・微細脳障害は精神発達遅滞とも感覚統合障害とも同じではない。感覚統合障害児はムラのある発達をすることが多く、精神発達遅滞児は全ての領域で同程度の機能を示す傾向がある。
・感覚統合障害は機能不全だが、機能が欠けているわけではない。

・感覚統合障害児の多くは聴覚も視力も正常。ただ意味をなしていない。
・学習における問題の多くは感覚統合の乏しさの結果として起こる。
・学習や行動の問題を持つ子は単に発達が遅れているだけと考えている人もいる。だが成長によって問題を脱すると考えるのは危険。最も効果的な時期に専門家の助けを得る機会を逃すから。

ひとりごと

3日続けて読まないのはまずいと思って、少しだけでも進めてみました(笑)。

感覚統合障害と精神発達遅滞は別のもの、学習障害のベースには感覚統合障害があることが多い、と。
「単なる成長の遅さ」とみて介入時期を逃さないように、と警告されているのがすごく印象的でした。
「様子を見ましょう」と無責任に言っちゃダメってことですね。肝に銘じます。