ここのすラボ2.1

こどもの こころを のびのび すくすく 育てることをめざして試行錯誤中の児童精神科医なおちゅんのブログです。

24時間テレビの時期に思い出すこと。

24時間テレビの季節がやってきました

今年の24時間テレビの放送、終わったのかな…?

これまでずっと、24時間テレビとはほとんど縁のない生活を送ってきました。

積極的に24時間テレビを観ようとする家族がいなかったからだと思います。


物心ついたときには番組は始まっていて、番組の存在自体は知っていましたが、私の中では「誰かタレントさんが24時間走るらしい、黄色いTシャツのひとたちが『サライ』を歌うらしい」程度の認識で過ごしていました。


つまり、特に好きでも嫌いでもない番組のひとつだったというわけです。

ほんの数年前までは。


決定的に苦手になった瞬間


今から数年ほど前のこと、私の知っている一般人のある方がこの番組で取材され、全国にその人の姿が実名入りで放送されたことを知りました。


おそらく番組の中では、苦難を乗り越えてがんばっている人、という文脈で紹介されたのだと思います。


でも、実はその方本人もご家族も番組で放送されることを望んでいなかったし、過去のVTRが使われることも聞いておらず、なのでご本人たちは友人知人から「24時間テレビ、出てたね!」と聞いて初めて自分の映像が流れたのを知ったのだそう。


そしてこの番組の放映内容を知り、それを境に思い切り調子を崩してしまったのでした…。


出演者さんたちには何の罪もない


そんなわけで、この番組のことが本当に苦手になってしまいました。

がんばっている人を応援する番組の姿勢や、出演者の方々を否定する気持ちはありません。


何しろ今年の24時間テレビを一瞬も観ていない私は今年の放送内容を一切知らないわけで、番組批判をする権利なんてはないことはわかっています。


でもこの番組に限らず、もしかしたらTV取材を受けた一般の方々の中には自分が思っていないような形で映像が作られて全国に放送されたことに苦しんでいる人がいるかもしれない。


TV番組に限らず、私だってこちらがよかれと思ってやったことが相手を傷つけたり苦しめたりしてしまうことがあるかもしれない。


そんな思いが自分の中で風化してしまわないよう、今日この日に文字に残しておきます。