大学に合格しても浮かれていられない理由とは?
ふたりめのサクラサク…
診察室で大学合格の知らせを聞くのは今シーズン2人目でした。
高校生活が大変だったのを知っているだけに、よくぞ困難な状況のなかで自分の目標を丁寧に絞り込んでここまでがんばってきたなぁ…と目を細めてしまいます。
まぁ、大変じゃない受験生なんていないんでしょうけどね…。
推薦入学しても浮かれない堅実さ
この時期に大学進学が決まると、入学まで丸4ヶ月以上の余裕ができることになります。
晴れてのんびり過ごすつもりかと思いきや、とても堅実な計画を聞かせてくれました。
「推薦で受験したぶん、通常の受験を目指してる人とは違って、ほとんど真剣に学ばずに済ませてしまってきた科目もある。入学後に困るといけないから、今のうちに少しでも追いつけたら…」と。
…ああ、合格したというのに全然浮ついてないんだね。
そのストイックな姿勢はとてもカッコイイと思う。
と同時に、入学後に危機感を抱きたくなる気持ちもとてもよくわかるのです。
推薦入試を選んだ必然性
これまで何人もあえて私学の推薦入試を狙って大学受験するお子さん達にお会いしてきました。
「受験のプレッシャーに長く耐えるのは無理! できるだけ早く合格を決めたい」というタイプのお子さんもいましたが、多くのケースでは「少しでも入試科目を減らしたい」というのが推薦入試での合格を目指す理由。
つまり、もともと学習どこかに苦手意識や自信のなさを抱えているお子さんが多いんです。
それでも大学で学びたいことがあって入学を目指す人達にとって、いろいろな受験の方法で広く門戸を開けてくれている大学があるのはありがたいこと。
なのですが、入学した後「講義を聞いても分からない」「周りのレベルについていけない」と悩む学生さん達がいるのも確か。
少数科目の受験での入学を認めてくれた以上、入学してから学習に困難を抱える学生には大学で手厚くフォローしていただきたいなぁ…とつい期待してしまいます。もちろん大学の方でもいろいろ配慮してくださっているところもあるようです。
そして、目の前で学習に苦手意識があるお子さんが大学に入るのを見守らせていただいてる私としては、何か彼らの力になれることはないだろうかと模索せずにはいられません。
医療の枠は超えていることかもしれないけれど、自分が提供できる技をもっともっと増やしたいとメラメラしているところです。