残念すぎて泣きたくなる?! 学校の日記帳を見せていただいた日のこと。
週末ですが、ちょっと悲しいお話
先日のこと、診察室でちょっぴり悲しいものを見せてもらいました。
支援学級に通う中学生のお母さんが持ってきてくださった、お子さんの日記帳。
毎日担任に提出するもののようです。
「今日は娘がいないからここで言ってみるんですけど、…うちの子、どうも学校で担任とうまくいってないみたいで」とお母さん。
…なになに? どうしたんですか?
「学校で何か先生をとても怒らせてしまった日があったようで。先生はその日から『もうキミの日記には返事を書かないからな』と、本当に何も書いていただけなくなったんです」
見せていただくと、あらホント!
確かに最近の日記には赤ペンのコメントが一切書かれていません。
それでも毎日、日記を書いている!
私から見るその子は、ちょっとマイペースなところはあっても穏やかで人懐っこい印象。
学校の課題も「勉強は嫌いです」と言いながらも、いつも几帳面に仕上げています。
先生からのコメントがいただけなくなってからも丁寧に日記も書いて毎日欠かさず提出し続けているようです。
地道に頑張っていることを認めてもらえていない様子の彼女をとても不憫に感じつつ、お母さんに「何かあって先生に怒られるまではちゃんと毎日コメントいただけていたんですよね?」と日記の過去のページを見せてもらいました。
すると…、
先生の過去のコメントに驚く
たしかにそれ以前は先生からきちんと毎日コメントを書いていただいていたことが確認できました。
が。
私のイメージしていた日記帳の光景とは何かが違います。
そこに本人に対する肯定的な言葉掛けはほとんど見当たらないのです。
書かれているのは、本人の書いた家でのできごとに対する改善すべき点であったり、その日学校であったらしきことへの反省の促しだったり。
むぅ…これはなかなかしんどそうな気がするけれど、もしかしてこの程度のことは普通なのかな?
よくわからないけれど、「今日の授業では○○をがんばったね」とか「お家で△△できたの、よかったね!」とか、そういうコメントは小学校止まりで、中学の先生方は書かないものなのでしょうか?
そしてベースに「今できていることへの承認」があった上での「次は◎◎ができるともっといいね」みたいな流れは作っていただけないものなのかな?
お母さんと顔を見合わせて苦笑い。
まるで古畑任三郎のように
「…んー、お察しします」
としか言えない自分の無力さといったら!!
先日私に保護者面談の報告をしてくださったお母さんのことも思い出されます…。
子どもたちの笑顔とやる気を増やせるような、そしてお母さんをホッと安心させてあげられるような大人になりたいと私自身も思いますし、そんな先生方が増えてくださったら嬉しいなと思っています。
先生にこの本プレゼントしようかしらん♪
保護者トラブルを生まない学校経営を“保護者の目線"で考えました
- 作者:永堀 宏美
- 出版社/メーカー: 教育開発研究所
- 発売日: 2018/08/06
- メディア: 単行本