ここのすラボ2.1

こどもの こころを のびのび すくすく 育てることをめざして試行錯誤中の児童精神科医なおちゅんのブログです。

小学生のわが子に勉強のやる気を起こさせる秘策は?

小学生のお母さんとこっそり共有したい

コロナで休校になって以降、家庭学習の増えたご家庭から「いくら課題出されたって、急に家で勉強なんてしないですよね…」と嘆く親御さんに度々お会いしました。

そんなタイミングでたまたま手に取ったのがこの本、「小学生の子が勉強にハマる方法」。

そんなうまい話が?!と眉唾になりつつページをパラパラめくってみたらとても面白そうだったので、レビューも兼ねて数回に分けてシェアしたいと思います。

まずは「やる気」を4つに分解!

「うちの子、そもそもやる気がないし」とおっしゃる親御さんたち。うんうん、わかります…。

やる気を変化させるには、まずやる気とは何者なのかを知っておく必要があります。

この本では「やる気(学習意欲)」の源を
‐ 注意(Attention)
‐ 理由(Reason)
‐ 自信(Confidence)
‐ 満足感(Satisfaction)
の4つに分けて考えています。

Attention:勉強に「ワクワク」させる

まずひとつめ、子どもたちの注意を勉強する方向に惹きつける、勉強に対して「ワクワク」させるのがAttention。
そのための具体的な工夫がたくさん紹介されています。

その基本的は、「勉強」と「勉強以外の活動」の垣根をとっぱらうこと。たとえば…

  • 算数の図形問題を「パズル」と呼んでみる
  • 課題に取り組む順番にランダム性を持たせる
  • 机に向かうばかりが勉強じゃない
  • 親が勉強を楽しんでいる姿を見せる
  • 知育ゲームやアプリで勉強する…

こうしたちょっとした工夫でイヤイヤさせられる真面目な勉強という概念を壊してしまおうという作戦。

えー、そんなことで? と思われるかもしれませんが、ひとつひとつ本文中の解説を詳しく読むと、なるほどこういうやりかたができるのか、とわが子にも取り入れられそうな方法がきっと見つかると思います。

勉強には気分が乗らなくても「クイズ」とか「謎解き」となると前のめりになる子もいるだろうし、1ページ問題集を解くたびにポイントが入ったりレベルが上がったりするのを目に見えるかたちで表してもらうとテンションが上がる子もいるかもしれません。

全部が全部実行できなくても、ひとつでも子どもを「ワクワク」させる取り組みができたらいいですよね! それぞれのお子さんをよく観察して、ぴったりの方法を取り入れてあげてほしいと思います。

Reason、Confidence、Satisfactionについてはまた今度取り上げたいと思います。