ここのすラボ2.1

こどもの こころを のびのび すくすく 育てることをめざして試行錯誤中の児童精神科医なおちゅんのブログです。

子どもの注意や行動の障害を治す:確証のための情報確証のための情報(3)症例紹介(症例74・75)

今日もひとり読書会。

朝のうちに終わらせると気分が楽です(笑)。



読んでいるのはこちらの本。


確証のための情報(3)症例紹介(症例74・75)


・(74)Gus.S.:1958年12月生まれ、1973年4月に初診。発話障害があり、語彙は非常に限定され、自己表現に大きな困難があった。学習は遅れ、IQテストでは55だった。私は幼少期統合失調症ではないかと思った。公立校ではコントロールできず、知的障害者のための特別支援学校に3年間通っていたが、その間に他の子たちから悪い癖をいくつか取り入れた。ナイアシンアミド1g 1日3回とピリドキシン250mg 1日2回を投与開始。1ヶ月後にはわずかに改善した。その後ナイアシン1g 1日3回を追加した。1973年8月までに、彼の発話は学業成績同様明らかに改善した。まだ深刻な問題行動があった。ジョン・ホッファーは0000(0)、改善なしと評価した。1973年11月までに、吐き気のためナイアシンを止めなければならなかった。彼はまだ良くなっていなかった。にもかかわらず、多動性スコアは1973年4月2日の101→1973年11月14日の65まで低下していた。彼には2歳から知的障害のあるの兄がいた。20歳まで兄も問題行動を抱えていた。兄は慢性統合失調症で、半年間のビタミン剤治療には反応しなかった。



・(75) Y.S.:1955年6月生まれ、Y.S.の初診は1969年6月。私に会う前の1年間、この子はとても神経質になり、だんだんと両親が自分や同級生をじろじろと見ているのではないかと猜疑心を抱くようになった。ほとんどの人が自分を嫌っていると彼女は言った。途絶がみられ、記憶力と集中力が非常に低下し、内向的になった。幻覚が現れ、ページの上で単語が上下に動き、心を読まれてしまうので直接人を見ないようにしていた。自分の考えや他人の声が幻聴として聞こえていた。ナイアシンアミド1g 1日3回、アスコルビン酸1g 1日3回、メレリル30mg 1日1回を投与した。1ヶ月後、被害妄想が少なくなり、自殺願望も減った。1969年7月24日には幻覚はなくなり、声が聞こえることも減り、被害妄想はまた減少し、人との付き合いも快適になり、疲れにくくなり、落ち込むこともなくなった。1969年10月9日の彼女は、1973年8月9日にジョン・ホッファーが会って1111(4)と評価した時と同じように好調だった。彼女は、自分にとってまだビタミンが必要かどうか確認するためにビタミン摂取を止めたところ再びすぐにとても神経質になったが、4年間精神安定剤は必要としなかった。彼女は航空会社のアテンダントになる訓練生として採用された。


ひとりごと


(74)は改善なしと評価されたケース。でも多動性スコアは大きく改善していますね。兄もビタミンへの反応がよくなかったようなので、何か別の要因も持っている人なのかもしれません。

(75)は思春期になって陽性症状がみられたケース。こちらはビタミンで大きな改善がみられ、CA訓練生にまでなっているのは驚きです!