ここのすラボ2.1

こどもの こころを のびのび すくすく 育てることをめざして試行錯誤中の児童精神科医なおちゅんのブログです。

子どもの注意や行動の障害を治す:新たな症例の経過(1) 序文・症例1

今日はひとり読書会、ちょっと久しぶりの再開。

いよいよ今日から結語の章に入ります。

より最近のケース紹介が10例ほど続きますよ!


読んでいるのはこちらの本。


新たな症例の経過(1) 序文・症例1


・新たな症例の経過

20年前に効果があった治療プログラムは今日でも効果がある。食物アレルギーが果たす役割についての認識が高まっているため、おそらくはなおさらであろう。しかし、1970年に得られた結果が当時にだけみられた奇妙で再現性のない一連のできごとに起因するものではなかったという事実を立証するため、私の最近のケースのごく一部について書いておく。

私がブリティッシュコロンビア州のビクトリアで診療を始めた1976年以来、私は500人以上の子どもたちを診てきた。これらの子どもたちは、これまでの治療結果を目の当たりにした家庭医たちから私に紹介されてきた。彼らは当初は非常に懐疑的で、家族からの圧力に屈して紹介してきているだけだった。しばらくすると、彼らは自ら紹介してくるようになった。

ここでは、オーソドックスな治療に失敗した子どもたちだけを紹介する。彼らは治療のうまくいかなかった特殊な集団である。過去の治療歴のない子どもたちの方がはるかに早く治療に反応する。私は、これらの子どもたちを助けることに失敗した精神科医の専門能力を批判しているのではない。もし彼らがオーソモレキュラープログラムを使えば、彼らも同じように成功するだろうし、患者の子どもたちと一緒に過ごす時間も短縮できるので、より多くの患者を治療することができるだろう。


(1) W.E.:1967年生まれのW.E.の初診は1982年6月。W.E.は何も問題を感じていなかった。両親は、彼の行動が悪化していることと、幼少期からのお菓子への欲求が強すぎることを非常に心配していた。彼は家出をするようになった。9回目の家出で警察が呼ばれた。また、知能が高いにもかかわらず、学校での成績が悪化していた。彼は勉強したくなかった。多動性スコアは75点だった。私はシュガーフリーで土曜日のみジャンクフードOKのプログラムを開始した。彼は好きなものを好きなだけ食べられる土曜日まで、砂糖を一切食べないようにした。ナイアシンアミド 500mg 1日3回、アスコルビン酸 500g 1日2回、ピリドキシン 250mg 1日1回、硫酸亜鉛 220mg 1日1回を投与した。一ヶ月後、彼は少し改善し、よりリラックスしていた。彼はもう土曜日のジャンクフードも食べないと決めた。1995年6月27日、母親が彼女自身の問題について私に相談に来た。彼女は息子は順調だと言った。看護師になろうとしている女性と交際中で、彼はよく働き、フルタイムで雇用されていた。彼の現在のスコアは1111 (4)、正常である。

ひとりごと

1970年代のケースばかりだった110症例を終え、より新しいケースを読み始めました。ホッファーが行っている治療は同じですね。

「もし他の精神科医たちがオーソモレキュラープログラムを使えば同じように成功するだろうし、患者の子どもたちと一緒に過ごす時間も短縮できるので、より多くの患者を治療することができるだろう。」という言葉は重いなぁと感じます。