感覚過敏を治すための具体的な取り組みがいっぱい!
四つの基本原則
昨日に続いて「感覚過敏は治りますか?」を再読。
- 作者:栗本啓司
- 出版社/メーカー: 花風社
- 発売日: 2018/05/17
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
今日は後半の実践編。
まず四つの基本原則として、
- 感覚過敏を治すのは、お子さんなら親御さん、成人なら本人
- 聴覚過敏だからといって、耳ばかりに直接介入しようとしない
- 刺激をどのように受け取っているかよく観察し、刺激をコントロールする
- 感覚過敏も芋づる式に治る
を押えたところで、いろいろな過敏の各論へ。
聴覚過敏
- 耳そのものの発達に遅れがあるのではないかと仮説を立てると前庭覚(平衡感覚)も未発達かも…
- くるくる回る子は前庭覚を育てているので、危なくないよう見守る
- 首が育つと前庭覚も備わる…聴覚過敏は一生不変ではないと考える
- 首が首として機能していない人は、まず首をゆるめる(金魚体操)、首を動かす。首が楽になると刺激を受け入れやすくなる
- 顎関節もゆるめるといい…仰向けに寝て脚を椅子などで高く上げると顎の緊張が抜ける。顔面ホットタオルもいい
- 顎が発達すると口も発達し、表情も豊かに
- 足裏を育てるのもいい…土踏まずが育っていないと前庭覚や腎臓に影響。蹲踞、蹲踞の姿勢で膝の開閉、片足立ちもいい
- 足裏の過敏と聴覚過敏に関連あるかも、足裏含む皮膚の乾燥と腎泌尿器系(水収支)に関連あるかも…足裏を合わせるワーク
- 聴覚過敏には顔にホットタオル…三叉・顔面神経や聴神経・前庭神経も(?)顔面にある
- 股関節も聴覚過敏に関連、泌尿器にも関連
- 聞こえの左右差で身体が捻れることも
- 股関節をゆるめ、使えるようにするのが大事
…「これを治すにはこの動き」と1対1対応にせず、原則を知ってカスタマイズして使うこと
視覚過敏
触覚過敏
- 触覚自体の未発達…温度変化に弱いかも
- 泌尿器系の未発達も皮膚の乾燥▶触覚過敏になりやすい
- 触覚過敏と緊張(頭の過敏)の関係も意識して
- 風に敏感、気配に敏感ということも…親が神経質になりすぎないように
知覚過敏
- 無理に嫌悪刺激を与えず、受け入れられる感覚を広げる
- 舌の過敏:目の代わりに形を認識? 目に蒸しタオルを
- 歯や口の過敏:身体全体の発達を待つ
- 内蔵の未発達や嗅覚の警戒で受けつけない食べ物があることも
嗅覚過敏
- 嗅覚過敏単独のケースは稀
- 鼻を育てるには、身体の乾きに注意(水収支)
- 身体をゆるめるのもいい…仰向けで額の皮膚を少し頭頂方向に引っ張る
終わりに
感覚過敏を治すことは感覚を育てること、環境を主体的に作ること、気持ちよさやワクワクを大切に…。
久々ゆっくり振り返ることができてとても有意義な時間でした。
イラスト図解や本文のより細かい説明でとてもわかりやすくまとまった書籍です。
この本を読んで感覚過敏と積極的に向き合う人が増えてくれたらいいなと願っています♪