ここのすラボ2.1

こどもの こころを のびのび すくすく 育てることをめざして試行錯誤中の児童精神科医なおちゅんのブログです。

衝撃!! 見たことのない数値と真っ向勝負開始。

たんぱく質・鉄不足が発覚!

不登校になって以来、長いあいだ人と接していなかった女の子。
お母さんと一緒に外来に通ってくれるようになり、少しずつ話はできるようになったけれど、それでも緊張や自信のなさはずっと続いていました。

あるとき、お母さんの身体の不調をきっかけに親子で血液検査してみようという流れになりました。

その結果を見て、愕然!!!

なんと、彼女のフェリチン値は「1未満」。
今まで見たことのない数値…ずっとこの身体でがんばってきていたなんて。
これは今すぐ何とかしなくては!

とにかく、卵を食べよう♪

全体的にエネルギーは低く、口数もとても少なく、ひっそり過ごしているタイプの彼女。

人との活動を通して少しずつ人と関わることに慣れたり自信を取り戻したりしてほしいと思っていたけれど、そんなことより先にするべきことがある!!

お母さんと彼女に、

  1. 毎日卵を5個ずつ食べる
  2. それが1週間続けられたところで、鉄剤カプセルを飲むのも日課にする

のふたつを宿題として伝えました。

さて、結果はいかに…?

改善の兆しが!!

1ヶ月後に彼女とお母さんのお話を聞くと、とにかく周囲のお客さんがビックリするほど卵をまとめ買いしてはせっせとゆで卵や味付け卵を作り、毎日5個食べることを親子で続けてくださったよう。

そして、卵にも鉄剤にも特に具合が悪くなることはなく、本人の体調がよい方向にずいぶん変わったと親子ともに感じておられました。たとえば、

  • 疲れにくくなった
  • 悪天候の日も頭痛を訴えなくなり、ほぼ毎日飲んでいた市販の鎮痛剤を飲まなくなった
  • 生理痛が軽くなり、鎮痛剤はたった1回使っただけだった

そして「体重が2kg減ったんです♪」と嬉しそうに教えてくれました。これが本人にはいちばん嬉しかったみたいです。よかったね。

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たんぱく質や鉄をしっかり摂ったほうがいい、という話を聞いて、理解はしてもこまめに実行するのは決して簡単なことではないはず。

でもこうして母娘で真剣に取り組んでくださったこと、その成果を実感してくださっていることがとても嬉しくて。

まだまだいろんな変化が起こると思うので、私も楽しみに見守りたいと思います♪