原始反射を知って,脳も身体ももっと発達させよう!
発売されると知ってからずっとずっと読みたくてたまらなかった本が,先日ついに手元にやってきました!
灰谷孝先生の「人間脳を育てる 動きの発達&原始反射の成長」。
ずっと気になっていた,もっと知りたいと思っていた,原始反射と脳の発達にまつわる本が花風社さんから出たんです。 これはもう,読まないわけにはいきません!
脳の発達は,脳幹(身体が反射)→大脳辺縁系(感情で反応)→大脳新皮質(知性で対応)の順にしたから積み上がっていく。
脳がいちおうその順に育ってきているとしても,スムーズに連動できない「ヌケ」が発生することもある。
発達のヌケは,シャンパンタワーのようにひとつ手前のグラスを溢れさせることで自然に次のグラスを満たしていくことができる。
無意識感覚(前庭覚・固有受容覚)を使って姿勢を維持することに脳のエネルギーの約90%が費やされる。無意識感覚が育って姿勢維持が楽にできるようになれば,脳のエネルギーをより高次なことに振り向けられる。
原始反射は,胎児期・乳児期の「生きるための脳」や生きるための反射。より人間らしい,学校や社会で生きるために必要な脳のはたらき(感情,知性)を育てるには,胎児期・乳児期の課題をやりきって原始反射を卒業(統合)すればいい。…
ブレインジムやBBAを少し学んだときに「こういう動きに効果があるのは何故なんだろう?」と謎だった部分がするするとほどけていく感じでした。
そして,自分の中で腑に落ちたぶん,診察室で出会うこどもたちや親御さんたちにこれまでより安心して自信をもって「発達のための運動」をおすすめできる気持ちになれました。
脳と身体の発達を促すために,できることはたくさんある。
何度も読んで,もっと私のなかに沁み込ませたいし,膨らませたい1冊です。
Amazonで本日発売開始のようですが,もしかしたらすでに品薄かも…? ぜひたくさんの方にお手に取っていただきたいです。
それから,個人的には
支援する側の「察する力」が求められる。
支援者の言っていること(大脳新皮質),思っていること(大脳辺縁系),やっていること(脳幹)に一貫性があるかどうかが大切。
というところもズシンときました。
支援者としても,子育て中の親としても,これはしっかり意識していきたいと思います。