私の失態と、ビタミンによる副作用のヒヤリハット報告。
ビタミンは安全?
これまで「ひとり読書会」で読んできた本では、
- RDA(推奨一日投与量)は健康な若年男性を基準に決められたもので、もっと多くの量を必要とする人はたくさんいる
- 水溶性ビタミンは余れば尿中などに排出されるので摂りすぎを恐れる必要はない
などと学んできたところです。
しかし、実際に私自身がビタミンの副作用を経験したことがあったので、それをここでシェアしておこうと思います。
ナイアシンの在庫を切らす失態
自分自身のためのメガビタミン療法のひとつとして、ナイアシンを1日2g(朝昼各500mg、夕1000mg)摂っていたおよそ1年前のこと。
ある日、ナイアシンボトルが空になった時点で、買い置きのストックがないことに気づきました。
慌ててiHerbへ注文。
そのとき「間隔をあけて再開したらフラッシュが強くなるかな」とちょっと心配になり、普通のナイアシンと併せて「Flush-Free Niacin」というタイプを購入しました。
届いた日の夕食後分から、Flush-Freeの方のナイアシンを再開。
Flush-Freeなんだし神経質に減量しなくてもいいかな、と夜1000mg飲んでから寝ました。確かにフラッシュを感じることはなくて。
でも翌朝起きてみると、猛烈にだるーいのです。
頭が重くて、身体がツンと冷えて、立ち上がるのがしんどくて、ずっと横になっていたい感じ。
これは強烈な風邪のひき始めかな、と思っていました。
しばらく休むと調子がよくなってきたので普通に活動したのですが、翌朝もほぼ同じ状態に。
そして、熱や咽頭痛のような風邪症状には発展しないまま、3日目の朝も同じ現象が起こりました。
さすがにちょっと考え始めました(遅っ)。
風邪の「ひき始め」だけが3日続くなんてありえない。この3日間で変わったことといえば…?
あっ、ナイアシンの再開だ!
(このときはそういう認識。半分正解。)
一旦ナイアシンをやめてみて、症状が治まったのを確認してから普段のナイアシンに戻したところ、フラッシュはあるものの得体の知れないしんどさは解消しました。
私の身体で何が起きていたのか?
私に倦怠感という副作用をもたらしたのは、Flush-Free Niacin、つまりナイアシンエステルです。
それまでフラッシュは起こしながらも夜1gのナイアシンは問題なく摂れていたので、休薬期間があってもおそらく普通のナイアシンを再開していたらこの症状は起きていなかったのではないかと推測されます(フラッシュは激しく起きたでしょうが…)。
藤川先生のブログに詳しい解説がありますが、ナイアシンエステルとはイノシトール1分子に6つのナイアシン分子をエステル結合させることで、体内でゆっくり分解されるようにしたものです。
体内で急激にナイアシン濃度が上昇しないから、急な血管拡張薬ヒスタミン放出が起こりにくく、それでフラッシュが起きない・起きにくいわけですね。
つまり、緩く長く効きめが続く…と。
おかげで寝る前のナイアシンフラッシュは回避できたものの、そのぶん起床時にも血管拡張作用が続いていて、起立性低血圧のような状態が遷延してしまったのだろうな…と今なら納得がいきます。
ナイアシンとナイアシンアミドの違いはあちこちで語られますが、ナイアシンエステルの存在は比較的地味で、しかもナイアシンの(アミドにはない)よい作用を持ちつつフラッシュが起きないことから、試してみたいと思われる方もきっと多いはず。
私のような中途半端な興味で使ってしまうと危険ですよー!!という警告の意味を込めて、ここに記事を残しておこうと思います。
それでも試してみたい方は、少量から、そして日中から使ってみられることを強くオススメします!
どうかみなさま、お気をつけて。